Life in Berkeley アメリカ大学院留学記

2021年からUCBのPh.D.課程にて研究留学中 <進学準備、研究生活、日常生活を紹介します>

渡米前にできる!アメリカでの家探し

前回の記事に引き続き、アメリカの住居についてです。本記事では私自身の実体験を踏まえ、大学/大学院進学にあたり海外へ移住する学生が渡航前に日本からできる、アメリカでの住居探しの方法をご紹介します。渡米と書きましたが、アメリカ以外の国に行かれる場合でも多分対応できると思います。

家探しの方法に入る前に、アメリカの住宅に関する基礎知識として、学生が住むことのできる住宅の種類とその価格帯、知っていると便利な住宅用語、アメリカの大学生/大学院生の住宅事情について知りたい方は前回の記事をお読みください。 

ayalog.hatenablog.com

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 1. アメリカの大学生の物件探しパターン別紹介

 1.1 学内に住む (=On-campus housing) 

学内に住む場合には大学のホームページから学生寮を探すという流れになります。先ほど、寮について説明をした通り、学部生の寮は色々な選択肢がある(寮ごとのカラーがある)ので説明を読んだり、レビューを探して自分にあったところを検討すると良いと思います。

UC Berkeleyの場合は以下のWeb Siteから検索できます。

housing.berkeley.edu

 1.2 学外に住む (=Off-campus housing) 

続いて、学外に住む場合には様々な方法がありますが、共通して言えることは学校が保有する物件ではないため、何があっても自己責任ということです。⚠️⚠️⚠️scam(詐欺)に注意⚠️⚠️⚠️

私が知っている方法を一番おすすめの方法から順に、体験談と共に紹介します。

 2. 知り合いに尋ねて回る

最初は知り合いがいないことの方が多いと思いますが、もしアメリカに1人でも友人がいる場合にはその人に"○○に進学した友達はいないか、誰か知っていたら紹介してくれないか"、と聞いてみると、意外と紹介してもらえる可能性があります。このようにすると、手っ取り早く安全に知り合いを増やす事ができます。友達の友達というのはもちろん最初は他人ですが、共通の友達がいるというだけで相手からは興味を持ってもらいやすいし、自分としても全く知らない人ではなく友人からの紹介という事で警戒心なく接する事ができるというメリットがあります。

このように、知人の紹介でできた友人にいい物件を知らないか、シェアハウスに空き部屋があったりしないか、ということを聞いてみるという方法のメリットは3つあります。

市場には出回っていない良い物件に出会ったり、大家さんを紹介してもらえる可能性がある

②(大家さんの中には信頼のおける人に貸したいという思いから、なるべく紹介を通じて次の居住者を決めたいと思っている人も多く、)紹介を通じてコンタクトを取ると他にもその物件を検討している人がいたとしても優先してもらえる可能性がある。

場合によっては家賃の交渉もする事ができる業者の管理しているアパートなどでは家賃は最初からきっちりと決まっていて、交渉に応じてもらえない場合が多いのですが、個人で貸し出していて、大家さんからも興味を持ってもらっている場合には家賃交渉ができる可能性があります。ただし、人気がある物件の場合には値切ろうと交渉しすぎると話が流れてしまう可能性もあるので、その辺りは上手く見極めて注意してください。

 2.1 知り合いに尋ねて回るー体験談

私自身、もうすぐ引っ越すのですが、次の引越し先は友達の友達が住んでいる家の一室になります。私は、学部で交換留学をしている時にできた友達に頼りました。その友人にUCBに進学することになったという話をした際に、UCBでPh.D.をやっている友達がいるよということを聞いていたので、その友人と繋いでくれないか?というように頼み、上手い具合に大学院生がシェアハウスをしている家の一室が空いているということを教えてもらう事ができました。

先ほど上であげた3つのメリットを当てはめてみると、、、

①この物件はインターネットなどには公開されていない物件だったため、市場に出回っていない優良物件に出会う事ができました。

②この物件には、私よりも先に興味を持ってコンタクトを取っていた人がいたらしいのですが、現居住者の友人ということで信頼度が高まり、優先してもらえました。

③値段交渉により当初の家賃よりも$650も値切る事ができました。

元々は2人の人が住んでいた(自分専用のバス・トイレが部屋の中にある)Master Bedroomを1人で貸してもらうことになったのですが、これまで$2000で貸し出されていたところを交渉して$1350で貸してもらえることになりました。値切り交渉の経験が他の方の役に立つかわかりませんが、一応手順を書いておくので、交渉したいけどどうしたらいいのかわからないという人がいたら参考にしてください↓。

空き部屋の存在を知ってすぐに部屋の内見をしに行く▶︎部屋の状態を確認すると共に、将来ハウスメイトになるかも知れない人たちとも話をして良さそうな物件だということを確認▶︎大家さんに部屋とハウスメイト、どちらも素敵でこの物件にすごく興味を持ったという感想を伝える▶︎大家さんに家賃を提示される前に自分が払えるMAXの金額を提示する(私は$1300がMAXと伝えました)▶︎大家さんから$1400までなら下げられると言われたため、utilityなどrent以外にかかる金額も込みで$1400にしてもらえるかと交渉▶︎utility($50)とhouse cleaning($45)の代金合わせて$1350にするとの返答▶︎半年間の契約を結び、半年後にleaseを更新しても家賃は変わらないという確認をし、交渉成立。

このような流れで無事に次の引越し先を決める事ができました。

交渉のポイントとしては、赤字で示した通り、

・いい物件だと思ったらすぐに見に行って話を進める 

→だらだらしていると話が流れてしまったり進まなかったり、相手の貸す気が無くなったり....

・自分の予算を先に決めておく

→相手の提示する金額を先に聞いてしまうと、なかなか自分の希望する額を言いにくいこともあるかと思います。私の場合、先に$2000と聞いていたら、流石に$1300まで下げてというのは気が引けて、この物件は無理そうだな〜と諦めてしまっていたと思います。

・価格交渉する時には無理なお願いはせず、お互いに譲歩する

→私の場合、既に$2000→$1400にしてもらった上でさらに交渉しているので、図々しい気もしますが$1400にutilityが加わると私的に予算オーバーだったので、そのことを伝えてutility込みにして欲しいと交渉しました。ただ値段を下げてもらうというよりも、〇〇の値段も込みにして欲しいというような交渉方法もありだと思います!あまりにも無理なお願いをすると大家さんの貸す気がなくなってしまうこともあるので交渉はほどほどに。

・交渉の上決定した家賃がいつまで続くのかを確認する

→これは契約書をよく確認するということで当然のことですが、口約束ではなくきちんと書面に残されていることを確認した方が良いです。最初の契約時だけ安くて、そのあと元の家賃に戻るということだと住めなくなってしまうので、、。

3. Facebookを活用する

続いて、Facebookを使った家探しです。この方法は大学によっては使えない場合もあるかもしれないのですが、多くの場合、Facebook上にHouseing & Subletsといった空き部屋あります/探していますといった投稿が行われるページやBuy & For Saleといったマーケットプレイスが存在しています。

UCBの場合は以下のサイトを私は利用していました。

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Facebook pageの例

これらのFacebookページでは、下のような投稿がほとんど毎日数件は上がっており、ルームメイトを探している人から、家探しをしている人の投稿まで様々です。

興味がある物件があったら、直接投稿者に連絡を取るか、投稿にInterestedというようなコメントをすると投稿者から詳細が送られてきたりして、話を進めることができます。

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Facebookでのやりとりの一例

これらのFacebookページの良いところは、多くの場合学内アドレス(UCBの場合だったら@berkeley.eduで終わるアドレス)を持っていないとこのページには登録できないという点です。Facebook上にはこの他にもSan Francisco Housingといったページなども存在しているのですが、不特定多数の人が入っているそれらのページに比べると、同じ大学内の学生が投稿しあっているので、安心感があると思います。

ただ、注意をして欲しいのが、どういうわけか学内アドレスでしか参加できないページのはずなのに、明らかに学生ではない人が紛れ込んでいたり、何度も同じ投稿をしているscamがあったり、といったことです。

そういった被害に遭わないためには、いいなと思う物件があってもすぐに連絡を取るのではなく、、、

①信頼のおける投稿には投稿者の友人がTrusted!といったコメントやいいねを押したりしているので、それらを確認する

②投稿者のプロフィールページに行って本当にUCBの学生かどうかを調べ、友人の数や写真などを確認する

③安すぎる良すぎる物件は警戒する。If it soulds to good to be true, it's probably a scam

④連絡をすると、物件を確保するためにdepositを払えなどと言われることがありますが、建物の所在地を確認でき、実際に投稿者と顔を合わせる(zoomも可)までは絶対に支払いはしないこと。自分の個人情報もペラペラと話さないこと。

3.1 Facebookを活用するー体験談

私自身も、渡米前の最初の家探しはFacebookを使って行いました。

最初は寮も検討していたのですが、先ほども書いたように、UCBの寮は寮といってもただのアパートと同じ感じなのに結構高く、しかも立地が悪いということから却下しました。

その後、オフキャンパスのアパートを探す際に、まず大学公式ホームページでオフキャンパスハウジングの探し方として紹介されていたCal Rentalsというオフキャンパスの物件紹介サイトを使って調べていたのですが、結構高い物件が多く、またルームメイトも事前に選ぶことができないシステムだったため、他に何かないかと探しているときにFBページを見つけました。

UCBのメールアドレスをもらってから、すぐにFBページへの参加をリクエストし、それからしばらくいろんな投稿が流れてくるのをチェックしていました。しかし、なかなか自分の条件に合った物件を見つけるのが難しかったので、〜〜といった条件で家を探しているという投稿をしたところ、たくさんの返信をもらいました。

そのようにして興味を持った物件の投稿者とFacebookメッセンジャーでやりとりを重ねる中で、条件に合う物件があったので、zoomでroom tourをお願いし、ルームメイトになる予定の学生と話をしたり、家賃に関する確認をしたりして、大丈夫そうだったので決定をしました。渡航前の家探しは、実際に足を運んでの内見ができないため、写真を見せてもらうだけではなく、なるべくビデオ通話などで家の様子を見せてもらったり、気になることはリスト化して質問するなどした方がいいと思います。特に、写真だけだと実際よりもよく見えるように加工していたり、明るさを調整したりしていたり、部屋の全体像がつかみにくいので、少しでも不安要素をなくすためにはビデオ通話は必須だと思います。

しかし、私の場合はそれでも一回も実物を見たことがない家を一年契約するのは怖かったので、最初の3ヶ月間を借りるという契約を結びました。そして、実際に渡米してからの1ヶ月ちょっとのうちに、"知り合いに尋ねて回るー体験談"の項目で挙げた一軒家の一室を無事見つけることができたのでこの選択で良かったと思っています。

私の場合、ビデオ通話で部屋の内装は見せてもらってわかったつもりでいたのですが、実際に足を運んでみると、思ったよりも建物全体が古くて、しかも二階建てのアパートの一階で道路に面している部屋であったため、二階と窓の外からの騒音が気になることが多いという問題がありました。私はビデオ通話の時にはこのようなことに気が回らなかったのですが、もしこれから契約をされるという人がいたら、部屋の中だけでなく外見や立地なども詳しく聞くといいと思います。結果として、temporaly housingとしてならいいけれども、一年契約にしなくて良かったと思いました。

4. craigslistを利用する

最後に、craigslistというサイトを紹介します。はじめに断っておくと、私はこの掲示板で家探しをしては見ましたが、結局いい家が見つからず、craigslistを利用しての契約はしたことがありません。地域ごとの不動産情報や求人情報などが掲載されたウェブサイト

craigslistは全米を網羅し、地域ごとの不動産情報や求人情報などが掲載された便利な掲示板です。賃貸物件など不動産の情報が充実しているだけでなく、様々な情報が掲載されているので見てみると面白いと思います。

sfbay.craigslist.org

 ただ、一つ注意して欲しいのが、craigslistは誰でも投稿をすることができるため、scamの割合がとても多くなっています。最初のうちはなかなか相場を掴むことは難しいと思いますが、たくさん物件を見ていくうちに次第にこの条件ならいくらくらいというのがわかってくるので、あまりに相場からかけ離れた安すぎる物件情報には注意してください。

craigslistでいいと思う物件を見つけた際には、物件リストに載っているメールアドレスに連絡をする必要がありますが、その際にもよく物件を見極めてからコンタクトを取らないと、メールアドレスが悪用されたり、ハッキング被害に遭うなどの可能性があります。

また、例え一見まともそうに見える返信が来たとしても、実際に足を運んで物件の確認が取れるまでは絶対にdepositなどを振り込まないように注意してください。物件を仮押さえするために、個人情報を教えてくれ、もしくはこの口座にいくら振り込んでくれ、などという連絡がきたら100%scamです。

私はscamの被害に遭うのが怖かったので、自分の個人的なメールアドレスとは別に、こういったサービスに登録する用のメールアドレス(最悪、悪用されても大丈夫なアドレス)を使って連絡をしてみましたが、案の定、返信にスペルミスの多い変なメールが来たり、契約を催促するような人がいたりと信用できない物件ばかりだったので、craigslistでの家探しは諦めましたが、中にはいい物件も紛れていると思うので、使用する場合は十分に注意して使用してください。

補足:自分でアパートを契約したい人

ここまで紹介してきた家探しの方法は渡航前の学生でも行える方法でした。しかし、本格的に業者とやりとりをしてアパートを自分で契約したいと思っている方がいれば、以下のサイトが参考になるかと思います。私もこれらを使用して、どんな家があるのかチェックするのに使用していました。どんな物件があるのか知りたいというだけでも見てみるといいかもしれません。

ZillowRedfin:物件の価格や細かい条件を指定した絞り込み検索、通勤や学区、学校のレーティングなども見ることができる。Zillowはアプリ有り。

Apartments.com:物件を借りる人をターゲットに絞った検索サイト。アプリ有り。

 

今回の記事がこれから渡米される方、引越し先を探している方のお役に少しでも立てれば幸いです。今回の記事の内容について、説明の不足している点、質問等があれば、この記事へ直接コメントするか、もしくはコメントをオープンにしたくない場合には当ブログのお問い合わせページ・Twitterからご質問ください。